去勢・避妊手術

去勢・避妊手術

去勢・避妊手術について

去勢・避妊手術について

去勢・避妊手術というと「望まない繁殖を防ぐ」ことが目的だと思われがちですが、それだけではありません。手術を受けることで、さまざまな病気の発生リスクを大幅に下げることができます。オスであれば前立腺・精巣の病気や肛門周囲の腫瘍、メスであれば卵巣・子宮の病気や乳腺腫瘍の予防につながります。
特に乳腺腫瘍は犬・猫でよく見られるがんのひとつで、猫では約80%〜90%が悪性と言われています。しかし、早期に避妊手術を受けることで、発症リスクを大幅に低減できることがわかっています。大切なペットが健康で長く過ごせるよう、去勢・避妊手術について一度ご検討ください。
当院では、単に予防効果を求めるだけでなく、将来的な骨格の成長や関節炎のリスク(特に大型犬など)、犬種ごとの特性に配慮した「最適な手術時期」のご提案を行っています。 また、一度の全身麻酔の機会を最大限に活かし、将来的なお口のトラブルを防ぐための「歯科評価」、そしてパグやフレンチブルドッグ、エキゾチックなどの短頭種に向けた「気道評価と同時予防手術」を積極的に実施しています。 大切なペットが健康で長く過ごせるよう、去勢・避妊手術について一度ご検討ください。

去勢手術で予防できる
病気・メリット

去勢手術には病気の予防だけでなく、生活面でのさまざまなメリットもあります。

予防できる主な病気

前立腺肥大、前立腺炎、精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫など

主なメリット

望まない繁殖が防げる、尿スプレー・マーキングの減少、攻撃行動・ケンカの減少、脱走の減少、ストレスの軽減など

避妊手術で予防できる
病気・メリット

避妊手術も同様に、病気の予防と生活の質の向上に役立ちます。

予防できる主な病気

乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、子宮内膜炎など

主なメリット

望まない繁殖が防げる、攻撃行動の減少、発情期のストレスの軽減、発情期の鳴き声・発情行動の減少、偽妊娠の防止など

安心・安全な手術のために

当院では、ペットへの負担をできる限り抑えながら安全に手術を行うため、術前から術後まで徹底した管理体制を整えています。

術前の診査

血液検査に加え、動物の年齢や状態に応じてレントゲン検査・エコー検査・心電図などを実施し、安全に手術が行えるか事前にしっかりと確認します。内臓の状態、心不全・不整脈の有無、呼吸器疾患の有無など全身を評価したうえで、麻酔・手術リスクと手術によるメリットを比較し、メリットが上回る場合のみ手術を実施します。安全に麻酔・手術が行えるか事前にしっかりと確認するため、当院では以下の検査プランをご用意しています。

基本検査

・身体検査(問診・視診・触診・聴診)および血液検査を行い、内臓機能や全身状態に大きな異常がないかを評価します。

・スクリーニングオプション(追加費用): シニア期に近い子や、より高度な安全性を確保したい場合、動物の年齢や状態に応じて「胸部レントゲン検査・腹部エコー検査」などを追加いただけます。心不全や呼吸器疾患、目に見えない先天性疾患などのリスクを事前に詳細に評価し、最適な麻酔管理を行います。

お口の同時評価(歯科オプション・追加費用)

一度の全身麻酔の機会を最大限に活かし、将来的な痛みやお口のトラブルを未然に防ぐため、不妊手術時の「歯科評価・処置」をオプションとして実施しています。 麻酔下でしか精密に確認できないお口の中を、以下の視点から徹底的にチェックします。

 

ワンちゃん

小型犬に多く歯周病の原因となる「乳歯遺残(乳歯の残り)」の有無や、将来的に顎の骨を溶かす原因となる「埋伏歯(歯肉に埋もれて生えてこない歯)」がないかを、必要に応じて歯科レントゲンを用いて評価します。

 

ネコちゃん

骨格や歯の生え方の異常(不正咬合)によって、上の奥歯(上顎第4前臼歯など)が下の歯肉を傷つけ、激しい痛みを伴う「接触性潰瘍(お口の中の傷)」を作っていないかを評価します。痛みの原因になっている場合は、干渉を防ぐための「歯の切削(削る治療)」といった処置を行います。

※なお、深く埋まっている埋伏歯の抜歯など、顎の骨の切削を伴う高度な処置は、手術時間が長くなり動物の負担(麻酔時間の延長)になるため、同日の処置を避け、別日での計画や歯科専門医への紹介をご提案する場合がございます。

短頭種への気道評価・同時手術(追加オプション・追加費用)

パグ、フレンチブルドッグ、ボストン・テリア、また猫のペルシャやエキゾチック・ショートヘアなどの「短頭種」と呼ばれる犬種・猫種は、生まれつき鼻の穴が狭い(外鼻孔狭窄)、空気の通り道である軟口蓋が長い(軟口蓋過長)といった気道のトラブル(短頭種気道症候群)を抱えやすい特徴があります。
これらは成長とともに呼吸を苦しくさせ、熱中症や将来的な呼吸器疾患のリスクを高めます。
そのため当院では、去勢・避妊手術時の麻酔の機会を活かし、喉の状態を含めた呼吸器の総合的な評価を同時に行うことをご提案しています。

 

主な同時実施メニュー

評価の結果、必要性が高いと判断された場合は、「外鼻孔狭窄矯正術(鼻の穴を広げる手術)」「軟口蓋切除術(余分な喉の粘膜を短くする手術)」「喉頭小嚢切除術」などの予防手術を不妊手術と同時に実施することが可能です。

 

猫ちゃんの短頭種にも対応

当院ではワンちゃんだけでなく、ペルシャやエキゾチックなどのネコちゃんの外鼻孔狭窄矯正手術にも対応しております。 ※気道評価および各種矯正手術はオプション(追加費用)となります。事前に想定されるお見積りをご提示し、ご納得いただいた上で実施いたします。

短頭種への気道評価・同時手術(追加オプション・追加費用)

術前より鎮静剤や鎮痛剤を使用することで、動物への痛みとストレスを管理・軽減します。また、術中の麻酔量を減らすことができるほか、手術部位の回復を促進する効果も期待できます。

生体モニターによる術中の常時監視

術中は静脈の確保・気管挿管を行い、生体モニターにより心電図・呼吸・血中酸素濃度・麻酔濃度・血圧などを常時監視しています。動物の体の状態の変化をいち早く正確に把握し、緊急時にも迅速に対応できる体制を整えています。

高周波手術装置(VIO3)の導入

当院では高周波手術装置(VIO3)を導入しています。手術時の動物の体への負担を抑えながら、安全かつ確実な止血が可能となるため、手術にともなうリスクを低減することができます。去勢・避妊手術をはじめ、各種手術でこの装置を使用しています。

去勢・避妊手術の流れ

手術当日までの流れを事前にご確認いただくことで、飼い主様にも安心して手術に臨んでいただけます。

Step01

事前診察

まずは当院へご来院ください。手術前に診察を行います。

事前診察

Step02

ご予約

診察後、手術のご予約をお取りいただきます。

ご予約

Step03

手術前日

手術当日の朝は12時間前から絶食をお願いします。
※当院指定の流動食であれば早朝まで与えても問題ありません。

手術前日

Step04

ご来院

ご予約時にお伝えした日時にワンちゃん・ネコちゃんを連れてご来院ください。

ご来院

Step05

術前検査

身体検査(問診・視診・触診・聴診)や血液検査などを実施し、安全に手術が行えるか確認します。
※年齢や状態によってはレントゲン検査・エコー検査なども実施します。(ご希望に応じてレントゲンやエコー検査などの術前オプションも行います)

術前検査

Step06

手術

術前検査で問題がなければ手術を行います。並行して、ご希望のあった子や必要性の高い子に対して、お口の中の精密評価(乳歯抜歯や歯の切削など)や、短頭種の子における喉・鼻の気道評価(必要に応じた外鼻孔狭窄矯正や軟口蓋切除など)を同時に行います(※これらは追加オプションとなります)。

手術

Step07

手術終了

麻酔から覚醒したら入院室へ移動します。酸素化や保温が必要な場合は動物用ICUシステム(集中治療室)で管理します。

手術終了

Step08

お迎え

避妊手術は1泊お預かりして翌日のお迎えとなります。去勢手術は問題がない限り当日のお迎えとなります。

Step09

抜糸

術後7〜10日ごろに抜糸と経過観察のため、再度ご来院ください。

術後の注意点

術後の注意点

手術後は傷口の状態や体調の変化に注意しながら、無理のない範囲でケアをお願いします。元気がない、様子がおかしいなど、普段と違うことがあれば様子を見ずにすぐに当院へご連絡ください。

術後服・カラーによる皮膚の擦れ・毛玉

傷口を保護するために着用する「術後服」や「エリザベスカラー」は、長時間の着用によって脇の下や首回りの皮膚が擦れて赤くなったり(皮膚障害)、脇の下などに頑固な毛玉ができやすくなったりします。お家では、皮膚に赤みがないか、擦れて痛そうにしていないかをこまめにチェックしてあげてください。

運動の制限

お迎え後、数日程度は手術部位が開くのを防ぐため、ドッグランなどの激しい運動は控えさせてください。万が一、舐めすぎにより傷口やお口の中がただれたり、傷口が開いたりした場合は、すぐにご連絡ください。

よくあるご質問

何歳から手術を受けられますか?

一般的に生後6ヶ月前後から手術が可能ですが、近年の獣医学データにより、犬種や成犬時の予測体重(特に大型犬)によって、早期の手術が将来の関節炎や特定の腫瘍リスクに影響を与えることが分かってきました。そのため当院では、一律の時期で決めるのではなく、愛犬の成長ステージや犬種に合わせた最適なタイミングを個別にじっくりご相談いただけます。

手術のベストなタイミングはいつですか?

メスの場合は初回発情前の手術が乳腺腫瘍の予防効果が最も高いとされています。オスの場合は早めの手術がスプレー行動や前立腺疾患などの予防につながります。当院ではこれら予防のメリットと、発育段階に応じた関節・骨格リスクのバランスを考慮してご提案いたしますので、詳しくは獣医師にご相談ください。

避妊・去勢のついでに、お口の治療(歯科処置)もすべて一回で終わらせることはできますか?

乳歯の抜歯や、軽度の不正咬合による歯の切削などは、不妊手術の麻酔中に安全に同時処置を行うことができます。ただし、深く埋まっている埋伏歯の抜歯など、顎の骨の切削を伴う高度な処置は、手術時間が長くなり動物の負担(麻酔時間の延長)になるため、同日の処置を避け、別日での計画や歯科専門医への紹介をご提案する場合がございます。

フレンチブルドッグを飼っています。避妊手術のついでに、鼻を広げる手術や喉を削る手術も一緒にできると聞いたのですが本当ですか?

はい、可能です。短頭種のワンちゃん・ネコちゃんは、将来的に呼吸が苦しくなるリスクが高いため、若くて体力がある不妊手術の麻酔時に「外鼻孔狭窄矯正(鼻の穴を広げる)」や「軟口蓋切除(喉の空気の通り道を広げる)」を同時に行う「予防外科」を強く推奨しています。 1回の麻酔で同時に行うことで、身体への負担や麻酔リスクを最小限に抑えることができますので、呼吸の音が「ズーズー」「グーグー」と鳴るのが気になる方は、手術前の診察時にぜひ一度ご相談ください。

手術前に絶食が必要ですか?

はい、手術当日の朝は12時間前から絶食をお願いしています。当院指定の流動食であれば早朝まで与えても問題ありません。お水については獣医師の指示に従ってください。

手術から帰ってきた後、たまに「ケフケフ」と咳をするのですが大丈夫ですか?

麻酔中に呼吸を管理するために喉にクダを通す「気管挿管」を行います。これにより、退院後2〜3日ほど喉に軽い違和感が残り、一過性の咳が出ることがあります。多くは自然に治まりますが、「咳がどんどん酷くなる」「熱がある」「呼吸が苦しそう」「何度も胃液を吐く」といった症状が見られる場合は、稀に気管支の炎症や肺炎、食道の炎症(逆流性食道炎)などを引き

福岡市でワンちゃん・ネコちゃんの去勢・避妊手術をお探しの方へ

福岡市でワンちゃん・ネコちゃんの去勢・避妊手術をお探しの方へ

「手術が必要かどうかわからない」「いつ受けさせるべきか迷っている」「一緒にお口の心配事も診てほしい」 そのようなお悩みをお持ちの方も、まずはお気軽にご相談ください。 去勢・避妊手術は、ペットの健康を長期的に守るだけでなく、将来のお口のトラブルを未然に防ぐための最初の大切な機会でもあります。福岡市東区の福岡東動物病院では、丁寧な術前検査から歯科アプローチ、術後のアフターケアまで、大切なご家族に寄り添った安心の医療環境を整えています。