COLUMN
冬におこりやすい病気について
こんにちは! 看護師の宮城です。
吹く風に冬の到来を感じるこのごろですが、人でも季節の変わり目などに体調を崩すことがあると思います.
ワンちゃん、ネコちゃんも似たようなもので、“冬におこりやすい病気”があることをご存じですか?
今回は、その冬におこりやすい病気についてお話しします!
◎冬に起こりやすい病気とは?
→飲水量が減り、排尿を我慢するようになることなどにより、膀胱炎や尿石症などの泌尿器疾患
→冬場など人でもお年寄りの方が関節などの痛みを訴えるのと同様、関節などの疾患
→人間のインフルエンザが流行するように、様々なウイルスが低気温、低湿度を好むので感染しやすくなる伝染性の疾患など
まだ他にもあげられるものはありますが….
今回は代表して、特に多い泌尿器疾患についてお話したいと思います。
<泌尿器疾患について>
冬場になると、散歩に出かける回数や時間が減って来ます。運動量が減ってくると、水を飲む量が少なくなって尿量が減り、尿が濃縮されます。そうすると、膀胱内に尿が長く滞在することになり、膀胱炎や尿石症を起こすことがあります。
<どんな症状がでるのか>
・トイレに何度も行く
・トイレの時間が長い
・トイレに行くが、おしっこが出てない
・血尿がでる
・ソワソワする仕草
・排尿時に痛そうにする
などの症状がよく見られます。
<原因>
・飲水量が減りトイレに行く回数が減ると尿中のミネラルが濃縮して結晶や結石ができやすくなる。
・尿のpHが酸性かアルカリ性のどちらかに偏っていると尿石ができやすくなる。
・尿路感染症では、細菌によるアンモニア産生が増加することで尿PHがアルカリ性になり尿石の形成を促進する。
・外でしか排尿しないワンちゃん、ネコちゃんは、排尿を長い時間我慢することで膀胱炎になりやすくなる。
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<治療方法>
尿石症は尿石などの成分などによって治療法は異なってきます。
治療をすれば溶けるタイプのものと、結晶化すると溶けないタイプがあります。
まずは、尿検査や超音度検査、レントゲン検査などで症状の程度を調べます。
感染が認められる場合は抗生剤を投与していきます。
食事は療法食への切換えを提案する場合もあります。
尿道閉塞などの緊急性が認められる場合は、外科的治療が必要となることもあります。
また、ネコちゃんの膀胱炎は、飼育環境やトイレ環境へのストレスで起こることが多いので、ストレスを除去してあげることも重要です
<予防方法>
①水分が取れる工夫を。
飲水量を増やすために、水の器の数を増やす。冬場は水を少し温めて与えてみる。フードを缶詰めやパウチのフードに。もしくは、ドライフードをふやかしてあげてみると食事でも水分が摂れて良いと思います。
②トイレの環境を整える
こまめにトイレを綺麗な環境にしておく。汚れていると排泄を我慢することがあるため、膀胱炎や尿石の原因に。トイレは落ち着いてできる利用しやすい環境に設置すると良い。
多頭飼育の場合は頭数+1ヵ所以上設置するとよいです。
③トイレトレーニング
なるべくトイレの回数を増やすようにしましょう。!
外でしか排泄しない場合は、お家の中でもトイレができるようにトレーニングしておくと良いでしょう。
・さいごに(^〇^)/
膀胱炎や尿トラブルがあったら、早めに病院に受診することをおすすめします!
食事や排泄環境を工夫してあげるなどほんの少しの心がけで予防できることもある病気なので適度な運動と水分補給を日頃から心がけてあげてください。
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